今日は少し漫画チックなタイトルです。中身はいたって真面目です。
先週、健康保険についてお話いたしました。今回はさらに健康保険について深堀していきますね。
保険証を出すと窓口での負担が3割でいいですよー。ということをお話しました。助かるわ〜ということなんですね。では、もし仮に100万円の治療を受けたとします。
「そんなんありえへんやーん」
という声が聞こえてきそうですがあながちそうでもありません。たかーい薬を使ったりすると100万円の治療ってのは全然ありえることです。ここでも健康保険が役に立つわけですね。3割ということで考えると窓口での支払いは30万円で済むわけです。100万円だと思っていたのが30万円…すごいですよね。
さらにさらに。30万円でも高いな〜というときには「高額療養費制度」というものを使うことができます。下の表が計算式になっています。要は高い治療費かかったときは、大変なときやろからもっと助けてあげるね。ってものです。
年収に応じてかわってきますので、ご自身の年収や所得があてはまるところで一度計算してみて下さいね。医療費というところに100万円をいれて計算してみてください。出た答えが最終的にあなたが支払うお金ということです。
人によって差はありますが、とにかくすごいパワーですよね。注意点としては月ごとの計算になるので月をまたいで大きな手術や治療を受けた場合は2回分の支払いが必要になります。
これだけでも十分すごいんですが、ななななんと!さらにすごいパワーをお持ちの方もいます。高額療養費制度は国民誰でも使える制度です。さらにすごい制度は限られた人しか使えません。「付加給付」というものです。公務員や一部上場企業にお勤めの方。健康保険証を見てください。上か下に自分の会社の名前が入っていませんか?その方は「付加給付」がある可能性があります。
付加給付は支払ってくれる母体によってあるなしも違いますし、内容も違います。公務員を例で言うと、簡単に言うとどんなひと月の間にどんな治療を受けたとしても支払いは25000円で良いですよ〜。ってものです。すごいですよね〜「自分はどうかなー」も思った方は〇〇健康保険組合 付加給付で調べてみてくださいね。
ここまでは「高額療養費制度」「付加給付」のすんごいパワーについてまとめてみました。落とし穴なんて一切感じさせない素晴らしい内容じゃん?!と思ってしまいます。最近ネットでは生命保険会社の医療保険は不要だ!というのが流行っているようです。結論は「人それぞれ」ですよね。そしてひと月で治療が完結することしか考えていない非常にポジティブな方達だということだと思うわけです。
そして最強だと思っていた健康保険。実は使えないときがあるんですね。それは「自由診療」という治療を受けた場合なんです。保険診療というのは前回にも述べたように国がこの治療をしたら〇〇円というように金額を決めています。自由診療というのは読んで字の如くでまだ国に決められていない診療のことです。そう聞くと壺を買ったり、なにかの種をすり潰して飲んだり…みたいなオカルト話みたいに聞こえてしまいますが、そういうものではないんですよ。まだ国としては認められないけど海外でとても良い効果が出ている治療法であったり、薬であったり。こういうものが自由診療には思っている以上にあるんですね。
それなら「受けてみたい!」と思うのですが、自由診療は国に認められていないので実費負担になるんですよ。もちろん最新の治療が多いのでお高くつくケースが多いです。
「人生まだまだこれから!」という人なら治る可能性が高い治療なら受けてみたいと思うのが普通かなと思うんですよね。だからといって別に自由診療用の貯金してくださいね。という話ではないですよ。そこにお金が必要だという事実を知っておいてほしいなと思います。
さらに例えば1年保険診療を受けてきて、いよいよ自由診療を受けよう!とした場合には今まで受けてきた保険診療も全部なかったことにされてしまうんですね。
せっかく高額療養費制度や付加給付を使っていたのに全部遡って請求されるので全額お支払いをしないといけません。体力的にも大変なときに金銭的な大ダメージを受けさせられてしまうんですね。これこそが健康保険の落とし穴です。知らなかった…では済まされない事態になります。
でもそもそも自由診療ってどんなものがあるねん?!と思った方はこれまた是非調べてみてくださいね。医学はほんと進歩してますよ。その治療法や薬を認めるのが遅すぎるのかもしれませんね。健康保険ではカバーしきれないなぁと思うところを準備するのが民間の保険会社の役割ではないかなと僕は思っています。
本当に素晴らしい機能がある健康保険とその落とし穴について今回はまとめてみました。意外と知らない人も多いので知っておいて損はない話です。